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第86回「マナーが悪い客の対処法」

マナーの悪い客で悩むいちご農園

目次
    トピックス一覧
  1. マナーの悪い客を排除するには
  2. いちご狩り客のマナー問題は、ユーザー側だけの問題ではない
  3. 西村工場長なら、どう対処するか
  4. お客様は本当に神様なのか
  5. 嫌なお客さんにも笑顔で対応するのがプロ

読むポッドキャスト 第86回「西村豪庸の『社長工場』」

ナレーターやまだひさし

「西村豪庸(にしむらひでのぶ)の『社長工場』」!!

こんにちは、やまだひさしです!
ポッドキャスト番組、西村豪庸の社長工場では、インスタイルグループの代表を務める経営コンサルタントの西村豪庸さんが、ビジネス、経営に関することを独自の視点で解説していきます。

西村さん本日もよろしくお願いします。

工場長西村豪庸

お願いします。

ナレーターやまだひさし

今日のテーマは「マナーが悪い客の対処法」です。

2020年1月、茨城県のいちご農園が、先端の甘い部分のみを食べて、まだ食べられる部分が残っているいちごが大量に捨てられている写真をTwitterに投稿。
ワイドショーなどにも取り上げられ、話題となりました。

このいちご農園は、賞を受賞するほどのブランドいちごを栽培していて、1人1500円程度で時間無制限の食べ放題を行っている、大変人気のいちご農園なんです。

いちご農園の方は

「1年かけて作っているいちごです。 ヘタを取って、ヘタの方から全部美味しく食べて頂きたいです。 農家としての切なる願いです。 これは贅沢食いとは言いません!」

とTwitterに投稿し、1万件以上の賛同のいいねが集まっています。

さらに酷い事例では、一部の利用者によるいちごの投げ合いが起きるなど、いちご農園は酷くマナーの悪い客に頭悩ませているそうです。

前にも少しだけそういった話をしましたが、このいちご農園の方からヒデちゃんにコンサルの依頼が来たとしたら、どういったアドバイスをしますか?

工場長西村豪庸

以前は「油を撒いて焼け」っていうアドバイスをしたんですよね?

ナレーターやまだひさし

違います! 違います!笑
「そういう人は一定数いるから、そこはもう無視してください」っていうアドバイスで、焼却処分ではなかったです 笑

マナーの悪い客を排除するには

ナレーターやまだひさし

マナーの悪い客がいなくなってくれればいいですけど、一定数いるなら排除しづらいじゃないですか。

こういう現状の方から本当に相談が来たとしたら、ヒデちゃんはどういうアドバイスをしますか?

工場長西村豪庸

単価を上げて、3000円とか4000円に変えたらいいんじゃないですか?

ナレーターやまだひさし

マナーの悪い人って、そのぐらいの金額になると手を出さないものですかね?

工場長西村豪庸

残念ながら、安い金額のところにマナーの悪い人は多いですよね。

別に、高い金額のところにはマナーの悪い人がいないというわけではないですし、馬鹿にしてるわけでもないんですけど

ビジネスクラスの人は「ファーストクラスじゃないんで」と謙遜し
ファーストクラスの人は「プライベートジェットじゃないんで」と謙遜し
エコノミークラスの人は「私は客よ」と言う

っていうCAジョークが、昔からありますしね。

ナレーターやまだひさし

そういう場面を、僕も数々見てきてる 笑

この間もエコノミークラスに乗ってたときに、隣の席に座っていた男性のカバンを、CAの人が棚に入れようとしたら

「お前なんかが触れるカバンじゃないんだよ!」

って男性が怒っていて、僕は

「そもそも、そんなものを機内に持ち込むんじゃないんだよ!」

って思いながら見ていました 笑

工場長西村豪庸

いますね 笑

ナレーターやまだひさし

たまにエコノミークラスで「高い飛行機代払ってんだよ!」とか言う人がいるんですけど、ファーストクラスに乗っている人の方が、相当払ってると思うんですけどね 笑

確かに、4000円払って「いちごを投げて遊ぼう」なんて思う人はいないだろうから、抑止策の一つとして単価を上げてみるのはアリですね。

いちご狩り客のマナー問題は、ユーザー側だけの問題ではない

工場長西村豪庸

そもそも、いちご狩りのビジネスモデルをちゃんと理解しなくちゃいけないんですけど、いちご農園って基本的に12月のクリスマスケーキに向けて出荷をしていくので、いちご狩りは1月以降にしかやらないんですよ。

ナレーターやまだひさし

そうですね。
いちご狩りって、だいたい1月から5月くらいまでですよね。

工場長西村豪庸

乱暴な言い方をすると、いちご農園って、12月の出荷の時点で仕事が終わってるんですよ。
だから極端な話、いちご狩りの値段はいくらでもいいんです。

ナレーターやまだひさし

どちらにしても、もう廃棄する予定のいちごだから「どうせならみんなに楽しんでもらおう」ということなんですね。

工場長西村豪庸

そうです。
すっげぇショッキングな言い方をすると、どうせゴミになるんです。

そのいちごをもう一回収穫して農協に出しても金にならないし、人件費負けするし

「どうせゴミになるぐらいだったら、1000円でも2000円でも、お金になった方がいいや」

っていうのが、いちご狩りのそもそもの始まりなんです。

ナレーターやまだひさし

ユーザー側も、いちごを安く食べられたら嬉しいだろうしね。

工場長西村豪庸

最初は、それでウィンウィンだったんですけど

「肥料になるだけのいちごが、1000円、2000円に化けりゃいいや」

っていう考え方でやってるから、農園側は大したビジネスの努力をしなくなるんですよ。

過剰投資になるし、自分たちのシーズンは終わってるから「付加価値を付けよう」とか「良いサービスにしよう」とかは思わないんです。

ナレーターやまだひさし

いちご狩りがメインビジネスなわけじゃないし、売り上げを重要視していないからね。

工場長西村豪庸

野球選手で言ったら、いちご狩りのシーズンはオフなんで。

こういった背景があるので、残念ながら農園側は

「ゴミがお金になればいいじゃん」

っていうマインドで、いちご狩りをやっているんですね。
でも、顧客も顧客で分かっているので、そのマインドを捨てないといけないんですよ。

12月のものと1月のものでは価値が違うので、極端な話、12月の出荷するまではしっかりと鍵を掛けて監視カメラを付けていても、1月に鍵も監視カメラも付いているわけがないんです。
でも、いちご狩りのシーズンも12月までと同じテンションで監視していれば、抑止ができますからね。

だから、いちご狩り客のマナー問題は、顧客側と農園側、双方のマインドセットの問題でもあるんですよ。

西村工場長なら、どう対処するか

工場長西村豪庸

ここまで話した通り

「どうせタダだったものが、1500円になってくれたらいいや」

っていうスタンスを前提とするなら、値段を3000円にして、しょうもない顧客が来ないようにした方がいいですよね。

ナレーターやまだひさし

どっちみち、この期間に関しては変わらないからね。

工場長西村豪庸

もし、このいちご農園からコンサルティングを頼まれたとしたら、まず単価を倍にして、既存の上顧客に関しては登録制にして

「来年はぜひこちらにお越しください」

っていうご案内をするように言いますね。

既存客は残しつつ、新規で変なのが入って来ないように、できるだけ防ぐっていう感じですね。

ナレーターやまだひさし

なるほど、登録制ですね。

工場長西村豪庸

「こういう残念なことがあったので、来年は3000円で食べ放題をやるんですが、やまださんは毎年マナー良く楽しんでいただいてるので、1500円でご入場いただける会員権を用意しました。 来年もぜひお越しください。」

って会員証を配れば、既存客も減りませんしね。

ナレーターやまだひさし

登録制にしたり「農園に来てくれたら、旬の時期のいちごを安く買えるようにするサービス」とかは、僕も考えたんですよね。

この農園も、せっかく賞を取るくらいのいちごを生産しているなら、わざわざ安い値段で食べ放題をやる必要もないかもしれませんね。

工場長西村豪庸

こういう問題って、昔からあるじゃないですか。

「びっくりマンチョコを買って、チョコレートを食わずにシールだけ抜いて捨てる」とか「AKBのCDをたくさん買って、握手券だけ抜いて、CDを大量に捨てる」とか、いろんな業種、業態でありますよね。

ナレーターやまだひさし

マナーが悪いやつなんか、昔も今もいっぱい居ますからね。

お客様は本当に神様なのか

ナレーターやまだひさし

この間、成功されてる飲食チェーンの会長さんが

「どんなお客様に対しても、最後は笑顔で『ありがとうございました』って言って見送りなさい」

って言っていたんですが、こういった「お客様は神様です」理論みたいなものは正しいんですか?

工場長西村豪庸

うわぁ、超難しいですね。

これには二つ理屈があって、まず「お客様は神様です」理論から話すと、同じ神様でも福の神もいれば貧乏神もいますよね。

ナレーターやまだひさし

「神様の質は聞いたか?」っていうことですね 笑

工場長西村豪庸

日本は、八百万(やおよろず)の神々がいる国なんで「何神か聞いたかな?」みたいなね 笑

結局「その人がお客様かどうか」っていう問題なんですよね。
あまりにも文句を付けたり、態度が悪い人とか、いるじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

クレーマーと呼ばれる人たちですね。

工場長西村豪庸

それは、お客さんではないんじゃないかって思うのがまず一つ。

だからって、何でもかんでも殿様商売をしろとは言わないし、とにかく高値に振って、上から目線で商売しろというわけではなくて、 僕のソムリエの先輩が「判定負けを狙え」って言ってたんですよ。

ナレーターやまだひさし

勝ち負けではなく?

工場長西村豪庸

ワインのことで知ったかぶりをしてたり、お客さんが間違ってることも往々にしてあるけど、そこでボコボコにすると二度と来なくなるから、K.O.はしちゃダメなんです。

ナレーターやまだひさし

本当は勝てるんだけど、あえて勝たないんですね。

工場長西村豪庸

だからって、フルパワーで負けるのも接待みたいな感じになって良くないから、判定負けを狙うんです。
要するに、顧客と店員は対等だと思ってるんですよね。

「金さえ払えば、何をしてもいい」って考えるお客さんに対して、今回の話でいうと「あなたが1500円で買ったのは入場券であって『中に入って、先っぽだけ食って何でもかんでもやっていい権利』じゃないんだよ」って、規定するべきじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

そこで、何をしてもいいわけではないですからね。

工場長西村豪庸

良いお客さんって、従業員や社員に良い影響を与えてくれたり、お金を払ってることを笠に着ないお客さんだと思うんですよ。
店側としても、対等にサービスを提供できるし、そういったずっと付き合いたいお客さんに関しては大事にすればいいと思うんですね。

でも、文句ばっかり付けてゴネどころを狙ってるような、あまりにも悪いお客さんは切るべきだと思うんですよ。

ナレーターやまだひさし

そういう人は、もうお客さんという定義の中にも入らないですし、百害あって一利なしですからね。

工場長西村豪庸

だから、一つ目の答えとしては

「よくよく考えてみたら、あいつは客じゃねえ」

っていう場合があるから

「そういうやつを受け入れないことによって、良い顧客や従業員が入ってくるほうが全然幸せだよね」

っていう考え方があって、これはこれで一つの正解だと思ってるんです。

嫌なお客さんにも笑顔で対応するのがプロ

工場長西村豪庸

もう一つの答えは、お店や従業員のことを大事にしてくれて、いつでも笑顔で「美味しかったよ」って言ってくれて、金払いも良いお客さんに対して、笑顔で「ありがとうございました」って言うのって当たり前じゃないですか。

ナレーターやまだひさし

普通に考えたら、コミュニケーションをとる上で当然のことですよね。

工場長西村豪庸

そんな良いお客さんに対して、つばを吐いて「うるせえ、二度と来るな!」って言ったら、逆にびっくりするじゃないですか。

接客サービス業が本業だったときに、よく後輩にも言ってたんですけど

「てめえ、ふざけるな! 二度と来ねえよ!」

って言って、札束を投げつけてくるようなお客さんに対して、笑顔で

「またお越しください」

って言えるかどうかが、プロと素人の境目だって言ってたんですよ。

素人には難しいことができるのがプロだから、嫌なお客さんに対してでも笑顔で「ありがとうございました。 またお越しください」って言えるのがプロだっていう話をしてたんですよ。

ナレーターやまだひさし

確かに。

工場長西村豪庸

本当は良い上顧客なんだけど、その日はたまたま虫の居所が悪くて、こっちもちょっとミスをしちゃって…っていう状況で

「ふざけるな、てめえ。 二度と来ねえよ」

って言ったお客さんに対して

「ああ、いいよ。 二度と来なくていいんだよ」

ってなるのが本当に正しいか? って言ったら、そうは思わないんですよ。

ナレーターやまだひさし

そういうお客さんを、悪質なクレーマーと同じように考えるのは、違いますよね。

工場長西村豪庸

それに対しては

「まことに申し訳ございませんでした。 至らないところがありました」

って言って、笑顔で

「ぜひまたお越しください。 次のチャンスをいただけませんか?」

って言えるのが、プロじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

また、次につながる可能性がありますからね。

工場長西村豪庸

お店の空気って従業員と顧客で作るから、悪質なクレーマーばかりを受け入れるぐらいだったら、お客さんを切っちゃったほうが良い雰囲気になる場合もあるけど、クレームという名のありがたいアドバイスをくれるお客さんの場合もあるし、笑顔で帰ったのに二度と来ない怖ーい客もいるんですよ。

だから、そこだけを切り取って考えないでくれって思うんですよね。

ナレーターやまだひさし

すごくご満悦っぽく帰っていったけど、二度と来ない人もいますからね。

工場長西村豪庸

帰ったあと、そいつのSNSで罵詈雑言みたいな 笑

ナレーターやまだひさし

お店ってお客さんに支えられてたりもするから、どういうお客さんなのかを察知して対応することが、すごく大事なんだなと思いました。

もちろん、向き不向きもあるんでしょうけど、経験によって学ぶこともきっと多いでしょうからね。

余談ですが、普通の人って45℃くらいのお湯でやけどをすると思うんですけど、30℃でやけどできるプロがいて、ダチョウ倶楽部っていうんです。

やっぱりプロってすごいな、と思います。

今日はこの話を余談で付け加えて、終わりにしたいなと思います。

工場長西村豪庸

アハハハ!笑

やっぱり、それがプロですよね 笑

ナレーターやまだひさし

プロは、30℃でもやけどするんですよ 笑

「西村豪庸の『社長工場』」
「毎週1000万投資」と題しまして、情熱を持った起業家へエンジェル投資も行なっております。

エンジェル投資の詳細は第7回第8回の放送をお聞きください。

また、番組への質問・ご意見は下記のお問い合わせフォームからお問い合わせください。

西村さん本日もありがとうございました。

工場長西村豪庸

ありがとうございました。

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