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第78回「相次ぐ大量閉店」

日本の経済に何が起きているのか?

読むポッドキャスト 第78回「西村豪庸の『社長工場』」

    トピックス一覧
  1. どうして相次いで大量閉店が起きているのか?
  2. 『いきなり!ステーキ』と『セブン-イレブン』の大量閉店に共通する根底の原因
  3. 不景気が原因なら、ある程度予測がついたのでは?
  4. おいしいブルーオーシャンは、すぐにレッドオーシャンになる
  5. 「44店舗閉店」は大きいロスなのか
  6. 90店舗を100店舗にすると原価率が10%改善する?
  7. 事業拡大を考えている経営者へ、西村工場長からのアドバイス
  8. 高級業態は原価が倍になってもそのまま売価に反映できる
  9. 今の時代、無理して店舗を持つ必要はない?
  10. 「どこで商品を購入するか」は、若い世代にとっては重要じゃない
  11. 今回のいきなり!ステーキ大量閉店は、経営者にとって想定内だったのか?

ナレーターやまだひさし

「西村豪庸(にしむらひでのぶ)の『社長工場』」!!

こんにちは、やまだひさしです!
ポッドキャスト番組、西村豪庸の社長工場では、インスタイルグループの代表を務める経営コンサルタントの西村豪庸さんが、ビジネス、経営に関することを独自の視点で解説していきます。

さぁ、本日は

「相次ぐ大量閉店、日本の経済に何が起きているのか?」

というテーマを取り上げたいと思います。
ヒデちゃんよろしくお願いします。

工場長西村豪庸

お願いしまーす。

ナレーターやまだひさし

2019年11月、500店舗以上運営していたステーキ専門の飲食チェーン『いきなり!ステーキ』が、店舗を大量閉店することを発表。
なんと44店舗が閉店するそうです。
この、いきなり!ステーキ大量閉店のニュースは、ネットでも大きな話題となりました。

そして、いきなり!ステーキに続いて幸楽苑も50店舗が閉店、ミニストップも190店舗、ONWARDは600店舗、セブン-イレブンは1000店舗・・・。

閉店ラッシュが止まらないということで、相次ぐ大量閉店の理由と、日本の景気は回復どころか悪くなっているんじゃないの?ということを、今日はぜひヒデちゃんに聞いていきたいと思います。

工場長西村豪庸

分かりました。

どうして相次いで大量閉店が起きているのか?

ナレーターやまだひさし

どうしていきなり、いろんなお店が「閉店、閉店、閉店」ってなったんですかね?
日本の経済は大丈夫なんですか?

工場長西村豪庸

大丈夫っちゃ大丈夫だし、だいじょばないっちゃだいじょばないですよね。

ナレーターやまだひさし

閉店ってニュースを聞くと、ネガティブなイメージじゃないですか。
結局のところは「イケると思ったけど、先を読み間違えて…」みたいな話なんですか?

工場長西村豪庸

YESでもあり、NOでもあるかな。

例えば、いきなり!ステーキのニュースは「イケると思ったけど、ちょっと急拡大しすぎちゃった」っていう話なのに対して、セブン-イレブンなんかは、別に今更急拡大しすぎたわけでもないじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

一緒にするのはちょっと違うということだね。

『いきなり!ステーキ』と『セブン-イレブン』の大量閉店に共通する根底の原因

工場長西村豪庸

セブン-イレブンは基本、儲かっている会社なんですね。
でも、ざっくり言うと根底にある大きい原因は、いきなり!ステーキと一緒で「少子高齢化」です。

ナレーターやまだひさし

少子高齢化!

工場長西村豪庸

景気が良い状態っていうのは、たくさん稼ぐ人がいて、たくさんお金を使う人がいて、お金がたくさん回っている状態を言いますよね。

今の日本は少子高齢化社会なので、「たくさん稼ぐ人がいて、たくさん使う人がいて、たくさん欲しいものがあって…」っていう時代は過ぎています。

長い目で見ると絶対に不景気なんですよね。

人口1億4000万人いると言われてる、日本人の出生率がどんどん下がり、2050年頃には人口が9000万人になると言われていて、そうなると、1億4000万人に向けて1億4000万個作ってたものが、9000万個で足りるようになるじゃないですか 笑

ナレーターやまだひさし

そうだね。
もうそんなに作っても、どうしようもないもんね。

工場長西村豪庸

まずは、少子高齢化問題が大前提であります。

で、その影響で次に何が起こるかって言うと、働くやつが当然少なくなりますよね。
要は、従業員数が少なくて、人件費が高くなっているんですよ。

ナレーターやまだひさし

そっか、人不足だから。

工場長西村豪庸

「どっかに、いいやついない?」

って言っているお店は山程あれど

「うちはイケてるやつが余っちゃってしょうがないから、受け取ってくれるやつ、誰かいねぇかな?」

っていう話はあんまり聞かないじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

人手不足だから、どこも困ってるね。

工場長西村豪庸

だから、21世紀はイケてるやつを集められる会社が成功しますよね。

ナレーターやまだひさし

この間、海外でもそんなニュースがありましたね。

アメリカのファストフード店でも「年収1000万円以上払う」という求人が、話題になっていました。
それぐらいしないと、いい人が来ないし、店舗が多くても働く人がいないっていうことが原因なんですね。

工場長西村豪庸

それも原因の一つです。

それともう一つ、人件費が高騰してるから、そもそも店舗が儲かんなくなってきているんです。

だから、セブン-イレブンとかも、フランチャイザーである本社は儲かっていても、フランチャイジーである加盟店側は儲かっていないんですよ。

ナレーターやまだひさし

人件費がかかりすぎちゃって、大変だって話をよく聞きますもんね。

工場長西村豪庸

よく、深夜にオーナーがレジに立っている、コンビニがあるじゃないですか。
「何がオーナーやねん」みたいなね。

ナレーターやまだひさし

寝ずに働いて、みたいなね。

工場長西村豪庸

一度、うちの会社の裏のセブン-イレブンで、すげぇ在庫が無い日があったんですよ。

オーナーって書いてある人に

「すいませんねー、商品が無くて」

みたいなことを言われたので

「決算前の棚卸しですかね?」

って聞いたら

「分かりますか?」

って言われて、赤坂のセブンーイレブンですら、そんな感じなんでね 笑

だから、YESでもありNOでもあるって言った理由は、大きくいうと少子高齢化社会だから不景気だし、人件費も高騰しているので、今まで店舗を出せば儲かったところでも、儲かんなくなっているからです。

不景気が原因なら、ある程度予測がついたのでは?

ナレーターやまだひさし

今、ヒデちゃんが話してくれたことって、いきなり!ステーキのオーナーだったり、幸楽苑のオーナーも、ある程度読めた話じゃないんですかね?

工場長西村豪庸

「そんなの、当たり前に予測がついただろう」
「朝、目が覚めたら、急に人件費が高くなっていたわけじゃないだろう」

ってよく言われているんですけど、まず「大量閉店って言ってもらえるくらい、大きくなったのすごくねぇ?」って話なんですよ。

例えば、地元で3店舗やってる蕎麦屋のおっさんが、3店舗全部閉めても、大量閉店って呼ばないじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

呼ばないし、ニュースにもなんないね 笑

工場長西村豪庸

完璧な需給予測なんて絶対にできないんですよ。

今回のいきなり!ステーキの件も、評論家が後で振り返って

「開けた瞬間に閉めてる店とか、そんなの不採算だって分かってた訳じゃないですか」
「急拡大して調子乗って、需要を食い潰しちゃって、競合もいっぱい出てきたことが、彼らの失敗の原因なんですよ」

って言っても「でしょうね」って話じゃないですか。

それって、9月の半ばくらいに

「今年は冷夏だったので、海の家は悲惨だったんです。」

って言ってるのと一緒なんですよ。

ナレーターやまだひさし

そうですね 笑
それはもう誰でも言えるさ、と。

おいしいブルーオーシャンは、すぐにレッドオーシャンになる

工場長西村豪庸

いきなり!ステーキが1店舗目だったとき、3店舗目だったとき、5店舗目だったときって「これでイケる」と思っていたわけじゃないですか。
実際にお金も借りられるし、利益も出るし、そうすると何をしなきゃいけないかって、競合が出てきちゃうから、とりあえずマーケットを取りに行かなきゃいけないんですよ。

ナレーターやまだひさし

だからこその、大量出店だったりするわけだ。

工場長西村豪庸

まずは大量に出店して「ステーキを安く早く食うんだったら『いきなり!ステーキ』だよね」っていうイメージを、マーケットに浸透させなきゃいけないんです。

ナレーターやまだひさし

それをすることによって、どんどん認知され…。

工場長西村豪庸

それをしなかったら、その分を競合がやるわけじゃないですか。
頑張ったからこそ、認知されて拡大し、儲かった時代があるわけじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

それによって、500店舗になったわけですね。

工場長西村豪庸

「市場には300店舗分のパイしかなかったのに、500店舗は開けすぎだよ」

なんてことは、後からしか言えないです。

そもそも「ファストフードみたいに、ステーキが食える」っていうマーケットは存在していなくて、いきなり!ステーキが新しく作ったマーケットなわけじゃないですか。

それを作るためには、頑張って拡大して、認知を取らなきゃいけないわけですよ。
3店舗、5店舗、10店舗ぐらいで足踏みしていたら、同じことを他の企業がやるんです。

ナレーターやまだひさし

そうかそうか。

工場長西村豪庸

バンカラだって相席屋だって、同じようなお店が、いっぱい出てきたじゃないですか。

最初の時点で

「結局あそこがNo.1だよね」
「あそこが本家だよね」

っていうところまで、認知が広がっていればいいけれど、2番手、3番手の企業に食われた商売もいっぱいあるわけです。

だからパイオニアとして、ある程度のところまで走らなきゃいけない部分があるんですよ。

ナレーターやまだひさし

これって、経営者にとっては、使命感に駆られていくところがあるんだろうな。

工場長西村豪庸

今はブルーオーシャンの市場だとしても、そのうち競合が入ってきてレッドオーシャンになるんですよ。

ブルーオーシャンのうちに、できるだけ自分の船団を浮かべて、縄張りにしておきたいわけじゃないですか。

あとから「拡大しすぎだよ」って周りが言うのは簡単だけど

「でも2、3年前に俺がこの拡大をしなかったら、他の船団がもうちょっと広がってただけだぜ?」

っていう話なんです。

ナレーターやまだひさし

店舗数が多い、少ないみたいな話は、ある程度の予測でしかできないし、ライバルが参入してくるかどうかも、予測でしかできない話だからね。

工場長西村豪庸

だから後になって

「いきなり!ステーキは大量出店しすぎたんですよ、アハハ」

って言ってるやつを見て、俺は

「ライバルがいくら持ってて、どのくらい採算度外視で市場に入ってくるかまで含めて、マーケットの一般的な顧客が、どのくらいで飽きるか飽きないかまで、お前は全部読み切れるんだな? お前はだいぶ神だな!」って思うんですよ。

ナレーターやまだひさし

どの口が言えるんだと 笑

工場長西村豪庸

「百歩譲って、後で大量閉店してもいいから、お前はいきなり!ステーキと同じくらい大量出店できるんだろうな?」と思いますね。

「44店舗閉店」は大きいロスなのか

ナレーターやまだひさし

今回のニュースをちゃんと読んでみると、500店舗のうち44店舗が閉鎖するだけなんですよ。
考えたら、全体の10%以下なんですよね。

素人が「44店舗閉店」という部分だけを聞くから「すごい数の店舗が閉店するんだ…」って思うけど。
44店舗閉店しても、456店舗はまだ営業しますから。

工場長西村豪庸

いきなり!ステーキが世の中に1店舗もなかった時代が、当然ありますからね。

ナレーターやまだひさし

妬みや、上手くいかなかったニュースを取り上げて、それをニヤニヤしながら見る風潮があるから、余計に今回のニュースはマイナスな印象になってしまうんだと思うんですよ。

工場長西村豪庸

「絶好調です」みたいな情報は、ニュースにならないからいらないですもんね。

もちろん、経営的に厳しい部分もいっぱいあるし、拡大しすぎじゃないとは言わないんですよ。
市場の需要に対して供給の方が多くなりすぎて、拡大しすぎたとかは、もちろんあると思う。

ナレーターやまだひさし

とはいえ、そんなに大きなミスを犯したかといえばそうでもないだろうし、素人は「バカだな、あの社長」って思うかもしれないけど、ヒデちゃん的には「バカと言うほどじゃないと思いますよ」ってことですね。

工場長西村豪庸

そうっすね。

でも、そういうのが多いじゃないですか。
芸能人が太ったとか痩せたとか、劣化したとか言うけど「言ってるお前よりは絶対イケメンだから」みたいな 笑

ナレーターやまだひさし

何をもって言ってるって話だよね?笑

工場長西村豪庸

お前よりは痩せてるし、お前よりは若く見えるからって話じゃないですか 笑

ナレーターやまだひさし

じゃあ今回の大量閉店は、不景気っていう理由も、もちろんあるのかもしれないけれど、そもそも需給を完全に予測して、アジャストできる人なんていないっていう話なんですね。

工場長西村豪庸

完全に需給予測ができるなら、神ですね。
そんな人がいるなら、俺がコンサル代を払いますよ!笑

ナレーターやまだひさし

コンサル頼むわ!と 笑

地道にちょっとずつ店舗を増やせばいいじゃないか、なんて素人は思うかもしれないけれど…

工場長西村豪庸

このマーケットは、おいしいマーケットなんですよ?
絶対に、競合は入ってこないですね?

ナレーターやまだひさし

ちょっとずつ店舗を増やしていて、競合は待ってくれるんですか?
あなたと同じペースで、相手も待ってくれるわけじゃないですよね?ってことだ 笑

工場長西村豪庸

いきなり!ステーキは、商標は取れるけど、特許とかが取れる業種、業態じゃないんですよ。

ナレーターやまだひさし

開拓したマーケットが良い感じにブレイクした場合、競合が入ってくるわけだから、社長としても勢いを止められない部分があるのかもしれませんね。

90店舗を100店舗にすると原価率が10%改善する?

工場長西村豪庸

一気にちっちゃい話になりますけど、前にバーテンダーが8人までしか処理できないカウンターで、12席とか作っちゃダメだって話したじゃないですか。
自然界に1.5人っていう人間はいないから。

ナレーターやまだひさし

前に言ってましたね。

工場長西村豪庸

この話と一緒で、店舗を拡大していくときに「50店舗くらいまで行ったら、セントラルキッチンの作り甲斐があるんだけどな」みたいに、思うことがあるんですよ。

3店舗、5店舗でセントラルキッチンとか、しゃらくせえこと言ってらんないけど

「100店舗になるとセントラルキッチンの作り甲斐があって、そうすると原価率が10%改善するんだけどな」

ってときがあるんです。
今は90店舗なんだけど、100店舗にすると10%原価率が改善するんですよ 笑

ナレーターやまだひさし

なるほど。
数字のマジックみたいだけど、確かにそうか。

工場長西村豪庸

今は、90店舗でバランスが取れている状態だとして、92店舗目までは自分のお金ではなく、フランチャイズで出してくれることになった。

あと8店舗あったら、セントラルキッチンがフル稼働して、原価率が10%改善する。
でも今は92店舗だから、セントラルキッチンを持っていても、ちょっと宝の持ち腐れになっちゃう。

携帯の料金プランみたいに、自由にミリ単位で「今月はこれだけだからこの料金」とか「使い放題!」ていうわけにもいかないじゃないですか。
そうなると「あと8店舗増やしたほうがいいよね」ってなるんですよ。

ナレーターやまだひさし

社長ってそういう賭けみたいなものにトライするしかないんですかね?

工場長西村豪庸

「うちは堅実に、身の丈にあった経営をしています」みたいな会社もあれば、イケイケドンドンな会社もあるわけだから、社長の性格によるんじゃないですか?

それこそ『Luckin Coffee(ラッキンコーヒー)』なんて、すごいじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

確かにね。
あのスピード感っていうのかな?

工場長西村豪庸

すっごいペースですよね。
何店舗か忘れたけど、2年くらいでスターバックスに追いつけ、追い越せみたいなペースで。

ナレーターやまだひさし

これ、どっちが正しいとも言えないんですよね。

工場長西村豪庸

攻めの経営が正しいか、守りの経営が正しいか、みたいな話になってくるんじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

これも別に答えなんかないんですね。

工場長西村豪庸

もう一回言いますけど、今回のいきなり!ステーキの大量閉店に関しては、もちろん「需要に対して、大きく広げすぎてない」とは思ってないんです。
だけど「代替案を出してみろ」って言われたときに「どうすれば良かったのか?」っていうのは、言えないんです。

「大きく広げすぎたんだよ、バカだな」

って言ってるネットや、評論家の声をいっぱい知ってるけど

「じゃあ、どうすれば良かったんでございますか?」

って聞くと、何も言えないんです。

「拡大しなかったら、こうなってなかったんだぜ」

っていうのは誰だって言えるんですよ。

ナレーターやまだひさし

そりゃそうですよ、当然。
じゃあ他に何か妙案があったら教えてくれって話だし。

工場長西村豪庸

冒頭で「大量閉店って言ってもらえるくらい、大きくなったのすごくねぇ?」って言っていたのは、そういうことです。

人件費が高騰していることも、今にはじまったことじゃないのはもちろんだけど、そもそもね? っていう。

事業拡大を考えている経営者へ、西村工場長からのアドバイス

ナレーターやまだひさし

今、こういった業態でビジネスをしていて、問題に直面してる経営者や店長さん、社長さんが、この番組を聞いてたとして、ヒデちゃんからアドバイスをするとしたらどうですか?

工場長西村豪庸

大量閉店って言われるほどの、大きい会社の経営者は聞いてるのかな?笑

ナレーターやまだひさし

確かにな〜 笑
じゃあこれからそういう、拡大をしようとしてる経営者の方たちにはどうですか?

工場長西村豪庸

まあ頑張って拡大しろって話しか、ないんじゃないですか?笑

ナレーターやまだひさし

やっぱりそれは、やってみた方がいいわけですよね。

工場長西村豪庸

そうですね。

だって、どんな店舗網だって1店舗目から始まるわけで、1店舗、3店舗、5店舗で終わるよりも、500店舗に拡大しておけば、200店舗閉店したところで

「でも結局、300店舗は残るんでしょ?」

って話じゃないですか。

ナレーターやまだひさし

そりゃそうだわ。
3店舗、5店舗に比べたら、遥かに多いんだよってことよね。

いきなり!ステーキの件も、今回は500店舗のうち44店舗が閉店しますけど、この先も業績が下がったままかどうかはまだ分からないしね。

工場長西村豪庸

また、業態変更するかもしれないじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

また、いきなり600店舗、700店舗ってなるかもしれない。
たまたま、今回は調整みたいな感じで、1回44店舗を閉鎖してみようってだけで、全部辞めたわけではないですからね。

高級業態は、原価が倍になってもそのまま売価に反映できる

ナレーターやまだひさし

最近、ホリエモンが手掛けた『WAGYU MAFIA』が話題になっていましたけど、飲食業も手掛けているヒデちゃんとしては、こういった肉屋的なものってまだイケると思いますか?

工場長西村豪庸

ああいう高級業態に振ってれば、全然イケると思いますよ。

ただ、いきなり!ステーキみたいな業態は、価格を一気に転換できないからキツイっすよね。

ナレーターやまだひさし

いきなり!ステーキは、リーズナブルですからね。

工場長西村豪庸

原価が倍になったとしても、そのまま売価に反映できる業種、業態じゃないですからね。

高級な焼き肉屋とか寿司屋とかの高級業態って、原価が倍になったら、ちゃんと値段も倍にしてくるじゃないですか 笑

ナレーターやまだひさし

確かに 笑
その値段でも、ちゃんと成立しちゃうんですよね。

工場長西村豪庸

普段はコース料理が5万円のお店で

「今日は良い〇〇が入っておりますが、西村さんどうしますか?」
「あ、じゃあお願いします」

ってやり取りがあったら、お会計が8万円だったとしても「お願いします」って言った俺が悪いんだなって思うじゃないですか 笑

ナレーターやまだひさし

そのまま払うんだ、結局 笑

工場長西村豪庸

高級業態ってそういうところあるじゃないですか 笑
お願いした俺が悪いですもん 笑

そういうときって値段とか言ってくれないし、こっちも聞かないじゃないですか 笑

ナレーターやまだひさし

確かに、高級店ではそうだわ。
「値上がりしたんでよろしく」っていう関係性がすでに成立してるから、いきなり!ステーキと全然違いますもんね 笑

工場長西村豪庸

いきなり!ステーキみたいな業態は、

「今まで1kg5000円で仕入れてた肉が1万円になったので、100g2000円で売ってたけど、4000円に値上げします」

ってできないから、キツイっすよね。

ナレーターやまだひさし

じゃあヒデちゃんが、これからのいきなり!ステーキを予測するとしたら、薄利多売の店舗展開だったこともあり、苦戦を強いられるかもしれないということでしょうか?

工場長西村豪庸

そうですね。
コンビニなんかも人件費が高騰してるから、どんどん閉店して無人店舗とかに切り替わってくるでしょうね。

ナレーターやまだひさし

AIなんかを導入して、無人店舗に切り替わるのが見えているだろうと。

ONWARDとかもやっぱりそういう理屈になりますか?

工場長西村豪庸

ONWARDはアパレルだから、それこそECとかでいいんじゃないですか?

今の時代、無理して店舗を持つ必要はない?

ナレーターやまだひさし

この間、スピーカーで有名なBOSEも出店を取りやめるというニュースを見たんですよ。

あれだけブランド力があって信用度もあれば、お店で触ったり聞いたりする必要がもうないということなんですかね。

工場長西村豪庸

もしくは「BOSEで買うこと」が目的じゃないからじゃないですか?

この間、香港でAirPods Proの充電器を落っことしちゃって、Apple Storeに行ったんですけど、在庫切れだったんですよ。

「しょうがねぇ、BOSEのサングラス型のスピーカーを買おう」

と思って、BOSEの場所をネットで調べて行ったんですけど、ちょっと混んでいて。

「なんだよ、混んでんな」と思って、隣の家電屋に行ったら、買おうと思っていたBOSEのサングラス型のスピーカーが、同じ値段で売られていたんです。
それなら、混んでない家電屋で買うじゃないですか 笑

ナレーターやまだひさし

BOSEで買わなくても、同じものだし 笑

工場長西村豪庸

”BOSEを買う”のが目的であって、”BOSEで買う”のが目的じゃないから。

ナレーターやまだひさし

だから今、直営店や店舗を置く必要があるのかっていうね。

工場長西村豪庸

BOSEって調べて「ここでも買えますよ」って取り扱い店が出てきたら、多分もう、それでいいんですよ。

ナレーターやまだひさし

そういう時代になってきてるから、閉店するのも分からんこともないってことですよね。

工場長西村豪庸

別に無理して直営店を出さなくても、取り扱い店舗が増えればそれでいいんじゃないかな? っていう気もしてて。

例えば、ギネスビールが飲めるお店ってよく見かけるけど、ギネスの公式ショップって聞かないじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

だからそういう点では、ONWARDもそうですが、店舗がなくなっていく可能性ありますよね。

工場長西村豪庸

百貨店とか、取扱店とか、ECでいいんじゃないの?ってなっちゃうんじゃないですか。

「どこで商品を購入するか」は、若い世代にとっては重要じゃない

ナレーターやまだひさし

昔は「あんなデパートにも入ってる」とか「銀座に直営店がある」ということが、ブランドの信用力だったり、ステータスに繋がっていましたけどね。

工場長西村豪庸

ミレニアル世代や、ジェネレーションZには、あんまり関係ないですから 笑

ナレーターやまだひさし

直営店が銀座にあろうがなかろうが、「普通にネットで買うし」っていう感じですかね。

工場長西村豪庸

「これ伊勢丹に置いてあるんだよ」

って言っても

「伊勢丹ってなんですか?」

って言われるんじゃないですか?笑

そんなことよりも「俺のお気に入りのインフルエンサーが着てるから」の方が、彼らにとっては魅力的だと思いますよ。

ナレーターやまだひさし

そうなってきましたよね。

ホテルに入っている、ハイブランドのショップなんかも無くなっていくんですかね?
シンガポールのマリーナベイサンズの下に行こうが、ラスベガスに行こうが、ホテルっていったらどこにだって、ハイブランドのショップがあるわけでしょ?

工場長西村豪庸

あれは残るんじゃないですか?
ラスベガスとかマリーナベイサンズとかはカジノがあるから、あそこは、あぶく銭を使ってくださいよストリートですから 笑

ナレーターやまだひさし

あぶく銭でECサイトポチらないから、逆に店があったほうが良いのか 笑

工場長西村豪庸

現金という形であぶく銭ができて、めんどくさいから高級時計にして身につけて帰っちゃうわけでしょ?
だからあれは、無くならないですよ。

ナレーターやまだひさし

じゃあ、銀座のハイブランドのショップも、お姉ちゃんにお土産買ったりとか、おねだりとかがあるから無くならないんでしょうね。

工場長西村豪庸

まあでも、今、自分のアマゾンアカウントを、そのままお姉ちゃんに渡してあげる「密林さん」って増えてますから。

ナレーターやまだひさし

勝手にポチっとけと!笑

工場長西村豪庸

昔の貢ぐ君みたいに「カードは俺のになってるから、勝手に買っていいよ」みたいなね。

今回のいきなり!ステーキ大量閉店は、経営者にとって想定内だったのか?

ナレーターやまだひさし

どんどん話がそれていますが 笑

需給予測や、マーケットなんて簡単に予測できるわけじゃないのに、「大量閉鎖=その社長がイケてない」とか「バカだな」なんて、それはさすがに失礼千万だぞ! ということですね。

工場長西村豪庸

むしろ、マーケットが完璧に予測できるなら神なので、ぜひ日本の舵取りを頼む。

ナレーターやまだひさし

そしてコンサルを頼むぞ!と 笑

ヒデちゃんのやっているビジネスも、アジャストがうまく噛み合わなくて、ロスが発生しているものも当然あるわけですよね?

工場長西村豪庸

ありますあります。

ナレーターやまだひさし

そのロスも想定内でやっているんですもんね。

今回のいきなり!ステーキの件は、社長にとっては想定内だったんでしょうかね?

工場長西村豪庸

うーん 笑
いきなり!ステーキって、もともとはペッパーランチの経営が厳しいときに、食肉卸のエスフーズさんからガツンと資金を入れてもらって、株価が3倍〜5倍くらいになったおかげで始めたお店なんですよね。

だから、社長の意向だけじゃなくて、ファンドの意向もありますよね 笑

ナレーターやまだひさし

またちょっと、大人の話になってきた 笑

工場長西村豪庸

いきなり!ステーキが拡大した影響で、食肉卸であるエスフーズさんも儲かったと思いますしね 笑
お金を入れて、業種業態が大きくなったから、肉の取引高がまたガーッと上がって。

ナレーターやまだひさし

確実に連動してますからね。
じゃあ今回の、いきなり!ステーキの44店舗閉店なんて痛くも痒くもないんじゃないですか?

工場長西村豪庸

まあ卸で儲かっている分と、投資で儲かっている分を考えると、一番の受益権者の立場から考えたら全然想定内というか。

ナレーターやまだひさし

今回のいきなり!ステーキの大量閉店は、いきなり閉店ではなく…

工場長西村豪庸

大人な閉店だった 笑

ナレーターやまだひさし

賢い閉店ということでご理解いただけると 笑

会社を経営をしていると、ロスは必ず発生しますから!
経営は常に、こういったリスクまで想定しながらやっていくんでしょうから、みなさんもリスクを取って、どんどん事業を拡大してみてください。

「西村豪庸の『社長工場』」
「毎週1000万投資」と題しまして、情熱を持った起業家へエンジェル投資も行なっております。

エンジェル投資の詳細は第7回第8回の放送をお聞きください。

また、番組への質問・ご意見は下記のお問い合わせフォームからお問い合わせください。

西村さん本日もありがとうございました。

工場長西村豪庸

ありがとうございました。

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