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第81回「BGMの上手な使い方」

モーツァルトを聴くと、生産性が上がる?

    トピックス一覧
  1. BGMは、お店の売上にも影響するのか
  2. BGMの使用はどこまでがセーフ?
  3. 違法アップロードは取り締まるべきなのか
  4. BGMで心理状態や行動を誘導する
  5. BGMは、お客様との距離を縮めるツールにもなる
  6. 西村工場長は、普段何を聴いているのか
  7. 「モーツァルト効果」で本当にミスが減るのか
  8. 月数千円の著作権使用料は、必要経費なのか
  9. オフィスで音楽を流すのはアリ?
  10. 雑談のしやすい環境、しづらい環境

読むポッドキャスト 第81回「西村豪庸の『社長工場』」

ナレーターやまだひさし

「西村豪庸(にしむらひでのぶ)の『社長工場』」!!

こんにちは、やまだひさしです!
ポッドキャスト番組、西村豪庸の社長工場では、インスタイルグループの代表を務める経営コンサルタントの西村豪庸さんが、ビジネス、経営に関することを独自の視点で解説していきます。

西村さん本日もよろしくお願いします。

工場長西村豪庸

お願いします。

ナレーターやまだひさし

今日のテーマは「BGM」です。

音楽が人に与える影響は、さまざまな研究によって証明されております。

1993年、学術誌『Nature』の論文で

「モーツァルトを聴いた学生が、聴かなかった学生よりもテストで高い点数を出した」

と発表されました。

この効果は「モーツァルト効果」と名付けられ、多くのメディアに取り上げられ、広く知れ渡りました。

日本でも、工場のBGMとしてモーツァルトを流したところ、ミスが減ったという事例もあるようです。

BGMは、お店の売上にも影響するのか

ナレーターやまだひさし

ヒデちゃんは、オフィスやお店のBGMにこだわりはありますか?

工場長西村豪庸

ありますよ。

ナレーターやまだひさし

BGMによって、お店の売り上げが大きく変化することもあり得るんでしょうか?

工場長西村豪庸

よっぽど、ちぐはぐな音楽を流したら、変わるんじゃないですか?

ナレーターやまだひさし

お店に入った瞬間に

「うわ、なんだこの雰囲気」

っていって敬遠してしまうこともあれば

「ここのお店良いね、ちょっと長居しようかしら」

なんて印象になることもありますけど、こういった人間の感情や動きって、きっとBGMと密接に関係してますよね。

工場長西村豪庸

ツールの一つではありますよね。

ナレーターやまだひさし

例えば『とみ田』なんかは、BGM流してましたっけ?

工場長西村豪庸

無音ですね。

お寿司屋さんは、シティジャズとかを流しているお店もありますけど、結構無音が多いですよね。

あと、アンビエント(環境音楽)とかね。

ナレーターやまだひさし

あそこで、もしEDMが流れてたら、客層がガラッと変わっちゃいますからね。

BGMの使用はどこまでがセーフ?

ナレーターやまだひさし

お店のBGMとして、好き勝手に音楽を流すことは、著作権の問題があるので、本来はできないんです。

「オフィスのBGMでも著作権使用料が発生するのか?」とか、そのあたりの線引きを知らない人が多いと思うんですけど、本当は営利目的だと曲を流せないんですよ。

工場長西村豪庸

個人的に楽しもうと思って、映画を見たり音楽を聴いたりするのはアリだけど、それを客寄せのために使用したらダメなんですよね。

ナレーターやまだひさし

厳密に言うと、そうですよね。

とは言っても、みんな結婚式とかで、自分の好きなアーティストの曲を流したりするじゃないですか。

工場長西村豪庸

GLAYの皆さんが

「俺たちは、結婚式では著作権使用料をいただきません」

なんて言ってましたよね 笑

ナレーターやまだひさし

著作権の管理事務所が別にあるので、厳密に言うと「いただきません」っていうのは、メンバーが言うことじゃないんですけどね 笑

本人たちはそう言うけど、著作権の管理団体に登録してる以上、やっぱりダメなんですよ。

例えば、生徒が少ない音楽教室で

「そんなに経費が使えない、小さい音楽教室で音楽を流しても、お金を取るのか」

っていう気持ちも分かるんですけど、やっぱり音楽を制作している著作者も守らなければいけないし、この問題はすごく難しいですよね。

最近だと

「Spotifyに加入して、それをスピーカーで流したら、お金は払っているんだからいいんじゃない?」

って思うかもしれないんですけど、本当はそれもダメなんですよね。

自分のお店でオシャレな曲を流したいけど、著作権使用料が発生してしまうから、結局USENなどと契約をして、限られたチャンネルの中からしか選べないっていうのが現状です。

違法アップロードは取り締まるべきなのか

ナレーターやまだひさし

僕のラジオ番組でも、すごい有名なアーティストとかが出演したりすると、その放送をファンの方が親切丁寧にCMまでカットして、次の日にYouTubeに上げるわけですよ。

本当はいけないんですけど、よく分からない一般人が上げているYouTubeに対して「削除依頼をかけるか?」と言ったら、かけないですね。

YouTubeで番組を知って「じゃあ、ラジオを聴いてみようか」って思ったりしてくれる人もいるので、今の時代、違法アップロードを僕たちが厳しく取り締まるよりも、広めていってもらった方が良いんじゃないかと思うんです。

で、アップロードした人が「こういうことはしちゃいけないんだな」と、気付いて削除してくれるのを待つ。

工場長西村豪庸

そうなんですよね。

有料メルマガとかでも、転送をかけたりしているのを、発行者が目をつぶってるのは、今はひたすら取り締まるよりも、広がっていくほうに重きをおいてるんですよね。

ナレーターやまだひさし

「そのうちの、100人に一人でもメルマガ会員になってくれたら...」っていうふうに、考えが変わってきているってことですね。

工場長西村豪庸

違法アップロードや転送を死ぬ気で取り締まって、禁止をしてしまうと「どうやって認知が広がっていくねん」って時代ですから。

BGMで心理状態や行動を誘導する

ナレーターやまだひさし

僕この間、建築を見に行ったんです。
その建設にかけて5〜60人の人が、ワークショップやボランティアで建てているのを見に行ったんですが、その現場のリーダーから施工主に渡された用意するものリストに、スピーカーが入っていたんですって。

「なんでスピーカーが必要なんですか?」

って聞いたら

「音楽を流します。
これがないと家が全然建ちませんが、それでもいいですか?」


って言われたらしく、たいした値段でもないし、そこまで言うなら仕方がないと思って、半信半疑ながらも少し大きめのスピーカーを買ったそうなんです。

そしたら、そこのリーダーが、現場の雰囲気を見ながら曲を流し始めたみたいで。
というのも、参加者は納期までに何かを作って、それでお金を得るわけじゃないから「一ヶ月間、みんなで一生懸命働こうね」って最初は言っていても、少しだれてくるんです。

その現象に慣れているリーダーは、ちょっとだれてるなってときにはこの曲、疲れがたまってきているときにはこの曲、リラックスさせたいからこの曲…といったようなプレイリストを持っており、その曲を流したら、みんな分かりやすく働くようになるんですって。

工場長西村豪庸

それが現場で、癖付けにもなってるんでしょうね。

「『ロッキーのテーマ』を聴いたら、条件反射的に筋トレを始める」みたいな。

ナレーターやまだひさし

工場長西村豪庸

眠気覚ましや、トランス状態に入るためだったりね。

BGMは、お客様との距離を縮めるツールにもなる

ナレーターやまだひさし

フレンチレストランの『Provision』のBGMはどうですか?

工場長西村豪庸

多分、彼のプレイリストを、適当に流してるんじゃないですか?

ナレーターやまだひさし

この間、『全裸監督』の映画監督をProvisionに連れて行ったんですよ。

全裸監督って、1980年代ぐらいの、日本のディスコとかが全盛期だったときの時代設定になっているので、その当時の音楽を劇中でも使ってるんです。

『デッド・オア・アライブ』とか『ターミネーター2』の映画が流れてるシーンをそのまま使いたくて交渉をしたそうなのですが、 本来、日本映画での使用を交渉してもほぼほぼ不可能で、とてつもない金額の著作権使用料を請求されるみたいなんです。

だけど全裸監督は、その交渉が見事に通ったそうなんです。

ひとしきり飯を食って飲んで、お客さんがいなくなった頃に、品治さんが全裸監督で流れていたBGMをかけ始めて、さすがだなと思いましたね 笑

工場長西村豪庸

ハハハ 笑

ナレーターやまだひさし

監督は

「あれ、今『デッド・オア・アライブ』が流れてる。
これ、全裸監督の挿入歌ですよ」


って、すぐに気付くわけですよ。
そしたら

「もちろんじゃないですか」

って、彼が言うんです。
だからBGMって、お客さんとの距離を一気に縮めてくれたり、その関係性を一気に伝えられるツールにも使えますよね。

工場長西村豪庸

記憶を喚起するツールにもなりますしね。

ナレーターやまだひさし

オリジナルの曲を作るって手もありますし、こだわったら面白いですよね。

昔、アパレルと音楽が融合してレーベルを持って、アパレルショップに行ったらその曲が流れてることもありましたよね。

音楽が好きでそのファッションを買ってみたりとか、服好きがそのアーティストのファンになったりとか。

工場長西村豪庸

まあ、アーティストに衣装提供したり、アパレルと音楽は切っても切れないようなところがありますしね。

西村工場長は、普段何を聴いているのか

ナレーターやまだひさし

ヒデちゃんは仕事をするとき、音楽とか聴きます?

工場長西村豪庸

いや、聴いてないですね。

ナレーターやまだひさし

車を運転しているときは?

工場長西村豪庸

車のときは、ポッドキャストを聴いてますね。
音楽聴くときもありますけど、外国のポッドキャストを聴いています。

ナレーターやまだひさし

ヒデちゃんが音楽聴くときって、どういうシーンなんですか?

工場長西村豪庸

誰かといるときは、ポッドキャスト聴いてるわけにもいかないので、スマホで音楽を流しますね。

「モーツァルト効果」で本当にミスが減るのか

ナレーターやまだひさし

冒頭で話していた「モーツァルト効果」は、ヒデちゃん的には納得できますか?

工場長西村豪庸

どうなんでしょうね。
モーツァルトをバカに聴かせたって、多分ダメだと思うんですよ。

ナレーターやまだひさし

僕もそんな気がするんです。
勉強にまったく触れてない人に、いきなりモーツァルトを聴かせたって…

工場長西村豪庸

「工場のBGMで流したところ、ミスが減った」っていうのも、いわゆるピグマリオン効果とかホーソン効果みたいなことだと思うんですよね。

ある工場で「工場の照明を明るくした方が生産性が上がるから」といって照明を明るくしたら、本当に生産性が上がったそうなんです。
で、今度は「暗くした方がいい」といって照明を暗くしたら、それでも生産性が上がったんですよ。

どういうことかというと、工場長に気にかけられていることが分かれば、従業員たちはそれで良かったんです。

人って、気にかけられないと頑張れないじゃないですか。

だから、工場の照明の明るさがどうであろうが「誰かに気にかけられている」っていうことが大事なんです。

冒頭で話していた実験も「今までずっとバッハを流していたが、モーツァルトの音楽をかけた瞬間に業績が良くなった」って言ったら、それは多分違うと思うんです。

流した音楽がモーツァルトでもバッハでも、どちらでも良くて「気にかけられたのが嬉しかったのかもしれないよね」と、思うんですよ。

ナレーターやまだひさし

それによって、人間の動きが少しだけ良くなったりするんですね。

月数千円の著作権使用料は、必要経費なのか

ナレーターやまだひさし

僕の立場ではなかなか言いづらいんですけど、話していたような事例もあるし、著作権の問題をあまりにも気にしすぎても音楽を流せなくなっちゃうと思うので、 どんどん音楽を流していったら良いと思うんですよ。

工場長西村豪庸

最近、アップルから『Apple Music for Business』も出てきましたし、いうても月額数千円ですから。

ナレーターやまだひさし

ただ、月額数千円をちゃんと払って音楽を流しているお店が、どのぐらいあるんでしょう。

工場長西村豪庸

俺、飲食店やってたときに月額数千円ケチってたら、ちゃんとJASRAC(日本音楽著作権協会)から注意の手紙が来て「やっぱダメなんだね」っつって、使用料を払った覚えがありますもん。

ナレーターやまだひさし

あの人たちは、本当にチェックしてますから来ますよね。

舞台とかでも、エンディングに音楽を流したりするじゃないですか。
JASRACの人が普通にチケットを買って、客席からチェックしてますからね。

工場長西村豪庸

さすがっすね 笑

ナレーターやまだひさし

すごいっす。
10公演終わったあたりで、ちゃんと来るんです 笑

「俺は大丈夫だろう」って思ってても、来ますからね。

工場長西村豪庸

まあ、権利を守ってもらえてるアーティストとしては、良い部分はありますから。

ナレーターやまだひさし

その通りですね。

士気が高まってくれたり、人が増えるのであれば、目先の何千円っていうわけではないですよね。
そのコスト分までカバーするくらい売り上げればいいわけですから、ビジネスとしてはそっちを取ったほうがいいのかもしれませんね。

オフィスで音楽を流すのはアリ?

工場長西村豪庸

昔の企業って、軍隊方式だったから

「社長の言うこと聞かなきゃいけない」
「部長の言うこと聞かなきゃいけない」
「課長から指示が飛んでくるから、いつでも耳を空けとかなきゃいけない」

みたいな感じだったし、そもそも全部の机に一台ずつ電話があって、ビジネスコミュニケーションのメインが電話だったから、BGMもクソもねーだろって感じだったじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

話さなきゃいけないから、邪魔だったもんね。

工場長西村豪庸

昔はクレームでもお説教でもなんでも、ひたすら電話で来たわけですよ。
電話口で、めちゃめちゃお怒りな上司やお客様から「お前何考えてんだ!」みたいな電話を受けているバックで、すごいハッピーな曲が流れてると、なんかすげーシュールじゃないですか。

でも今や、チャットにしろメールにしろ、電話でコミュニケーションを取る方が珍しくなっていて、BGMでテンション上がったり士気が上がるんだったら、別に音楽を流してもいいと思いますよ。

ナレーターやまだひさし

怒られた瞬間にBGMが変わって

♪ジャジャジャジャーン

なんて、ベートーヴェンの『運命』とかが流れたら「すげーな、合わせてきた」ってなるけど 笑

工場長西村豪庸

それはそれで、嫌じゃないですか 笑

「お前、なめてんのか!」
「いや、なめてないです! ただのBGMなんです!」

みたいになるじゃないですか 笑

ナレーターやまだひさし

もしかしたら、これからAIとうまく連動していって、ボット的なものが出てきそうですね。

工場長西村豪庸

怒られてると、運命が流れたりね。

ナレーターやまだひさし

「今の雰囲気だと、このBGM空気読んでねーかも」みたいな感じで、ちょっと悲しい曲になってったり。

工場長西村豪庸

LIVE DAMにもAIが入ってる時代ですからね。

雑談のしやすい環境、しづらい環境

工場長西村豪庸

飲食店を50店舗、100店舗経営していた時は

「静かでシーンとしてるところって、声が通りすぎて雑談がしづらいから、お客さんが少ないときは、BGMの音量をちょっと上げろ」

って教えてたんですよ。

ナレーターやまだひさし

なるほど、その方がしゃべりやすいんだ。

工場長西村豪庸

会話が全部周りに聞こえると、なんか居心地悪いじゃないですか。

逆に「お客さんがいっぱい入ってきて、ガヤガヤしてきたら、BGMの音を下げてもいいよ」とも言ってましたね。

ナレーターやまだひさし

確かに、その通りですね。

しゃべろうと思っても、無音だとしゃべりづらい。
かと言って、あまり大音量でも、今度は相手の声が聞こえないですしね。

工場長西村豪庸

だから「店内の温度と湿度だけじゃなくて、デシベルも一定にできるといいね」って教えてました。

ナレーターやまだひさし

そういうことにも気を遣えて、いろんなことができる店主やスタッフは、結果的に他のことにもちゃんと気を配れるようになりますから、お店のホスピタリティも上がっていきますよね。

題材的には「BGM」という小さい話題をピックアップしたけど、これだけでも店の雰囲気がだいぶ変わると思います。

工場長西村豪庸

「雑談をしてほしいオフィスだから、雑談しやすい音量で、話題になりそうな音楽を流す」

のも良いし

「とにかく俺様の言うこと、命令をきけ。オフィスは無音で、イヤフォンをつけるなんてもっての他だ」

みたいなパリッとした雰囲気にするのも良いと思います。

ナレーターやまだひさし

大きく分かれるでしょうね。

トライしてみる価値、あると思います。

皆さんも、BGMで自分のお店の経営だったり営業の仕方が変わっていくかもしれないので、気にしてみてはいかがでしょうか。

「西村豪庸の『社長工場』」
「毎週1000万投資」と題しまして、情熱を持った起業家へエンジェル投資も行なっております。

エンジェル投資の詳細は第7回第8回の放送をお聴きください。

また、番組への質問・ご意見は下記のお問い合わせフォームからお問い合わせください。

西村さん本日もありがとうございました。

工場長西村豪庸

ありがとうございました。

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