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第52回「ブルーオーシャンとレッドオーシャン」

新規事業を始めるならどちらの海に飛び込むべき?

読むポッドキャスト 第52回「西村豪庸の『社長工場』」

    トピックス一覧
  1. 新規事業を始めるならどちらの海に飛び込むべき?
  2. レッドオーシャンの中のブルーオーシャンの見つけ方
  3. 西村工場長はレッドオーシャンに飛び込んだらまず何をする?
  4. ブルーオーシャンにはならないブルーポンド(青い池)
  5. ブルーオーシャンにみんなが手を出せない理由
  6. ニッチ市場で戦えるようになった要因は?
  7. 西村工場長がニッチ市場を選んだ理由

新規事業を始めるならどちらの海に飛び込むべき?

ナレーターやまだひさし

「西村豪庸(にしむらひでのぶ)の『社長工場』」!!

こんにちは、やまだひさしです!
ポッドキャスト番組、西村豪庸の社長工場では、インスタイルグループの代表を務める経営コンサルタントの西村豪庸さんが、ビジネス、経営に関することを独自の視点で解説していきます。

西村さん本日もよろしくお願いします。

ビジネスの世界ではよく、競争のない未開拓市場のことを『ブルーオーシャン』

血みどろの戦いを繰り広げている、競争の激しい既存市場のことを『レッドオーシャン』

と、例えることが多いです。

そこで西村さんに質問です。
新規事業を始めるなら、ブルーオーシャンとレッドオーシャンのどちらの海に飛び込むべきですか。

工場長西村豪庸

いつものごとく、どっちでもねぇんだけど 笑

ナレーターやまだひさし

やっぱそうっすよね、事業にもよりますしね 笑

ちなみに西村さんは、ブルーオーシャンを見つけたことってあるんですか?

工場長西村豪庸

無いです!

ナレーターやまだひさし

ブルーオーシャンを見つけるよりも、レッドオーシャンに飛び込む方が好きというか、やりがいを感じてるってことですか?

工場長西村豪庸

そもそも

「ブルーオーシャンを見つけた」

と言ってる人のブルーオーシャンの99%は、ただのニッチ市場でブルーオーシャンではないですね。

ナレーターやまだひさし

よく考えてごらんなさいと。
何も無かった未開拓の市場なんて、今更あるのかって話ですね?

工場長西村豪庸

オーシャンじゃないです。
水たまりです!笑

ナレーターやまだひさし

ブルーオーシャンって表現は、ちょっと大げさなのかな?

工場長西村豪庸

ブルーなオーシャンが広がってたら、ちゃんとレッドになります。

現代人はそんなに目が悪くないです。

ナレーターやまだひさし

みんな一瞬で見つけられるから、誰も知らない大海があるわけない!

工場長西村豪庸

絶対無いです。

あったら教えてくれ!
すぐに行く!

レッドオーシャンの中のブルーオーシャンの見つけ方

ナレーターやまだひさし

レッドオーシャンって言っても、西村さんにとったら

「そんなにレッドじゃないよ」

みたいな感じなんですか?

工場長西村豪庸

世の中のレッドオーシャンって、参加者が多ければレッドオーシャンって呼んでるんです。

ナレーターやまだひさし

ってことはそこまで競争激化で、血みどろの争いってとこではない?

工場長西村豪庸

それこそ堀江さんも

「飲食はレッドオーシャンって言ってるけどスライムばっかだから無双できる」

って。

ナレーターやまだひさし

言ってる、言ってる 笑

工場長西村豪庸

ちょっとすげぇなって思うけど、そういうことなんですよね。

参加者が多いと一見血みどろに見えるかもしれないけど、ちゃんとやれば戦えるんですよ。

うちが結構レガシーな業種業態を買ったり立て直したりしてるのは、飲食でも不動産でもアパレルでも

「Slack? 何それ、美味しいの?」

「kintone? 何それ、乗るやつ?」

みたいな感じなんですよ。

※Slackとは…Slackは、スチュワート・バターフィールドによって開発されたチームコミュニケーションツールのこと
※kintoneとは…kintoneは、サイボウズ株式会社が提供している、webデータベース型の業務アプリ構築クラウドサービスのこと

ナレーターやまだひさし

今はまだね。

工場長西村豪庸

そこにちゃんと、ITの技術とか最新の経営とかを入れていけば、当たり前に戦えるんですよ。

それがある意味、ブルーオーシャンかもしれないですよね。

競合がいないことをブルーオーシャンと呼んでるけど、それはまず無いから。

競合がいても、別に勝てればいいじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

堀江さんの話で言うと、宇宙開発でさえブルーではないですもんね。

まだ、人数としては少ないからブルーという言い方なのかもしれませんけど、みんな取り合いですから。

工場長西村豪庸

だからある意味、あれはブルーオーシャンなのかもしれない。

ナレーターやまだひさし

今の言い方で言えばね。
競争がない未開拓でゆるいかって言ったら、別にゆるくはないですもんね。

工場長西村豪庸

大資本も入ってくるし、敵はそれなりに強いと思いますよ。
だから、あそこでよく勝てるなって思います。

西村工場長はレッドオーシャンに飛び込んだらまず何をする?

ナレーターやまだひさし

レッドオーシャンに飛び込んだら、西村さんはまず何をするんですか?

当然ながらそこの調査もすると思うんですが、結果が出てるということは、勝てるものを探してると思うんですよね。

工場長西村豪庸

何で勝てるか…

自分の装備とか武器に合わせて、その市場を選んでますね。

ナレーターやまだひさし

用意ができてないのに、ただ飛び込んでも負けが見えてるわけだからね。

今まで、そこに手こずったってことはないですか?

工場長西村豪庸

とにかく僕は、ひたすらニッチ市場の水たまりで戦ってるんです。

ナレーターやまだひさし

ってことは、そのニッチを探すことに関しては長けてると?

工場長西村豪庸

そうじゃないですかね。

ナレーターやまだひさし

その嗅覚とか目利きみたいな感覚は、どこで身につけたんですか?

みんな、水たまりも探したいと思うんですよ。

工場長西村豪庸

そもそもレッドオーシャンで、バチバチ戦っていくのがあんまり自信ないんですよ。

ブルーオーシャンなんてあればもっといいけど、たぶんねぇだろうから。

だからニッチ市場でいいんで、戦わなくていい方法を探すというか。

ナレーターやまだひさし

作業とか疲弊みたいなものに挑むよりは、そこに自分の知恵を使って。

工場長西村豪庸

ブルー水たまりを探して 笑

ナレーターやまだひさし

そこだと自分の経験値やスキルを活かせるから、その手法でそれを育てていくというか。

工場長西村豪庸

『鶏口となるも牛後となるなかれ』みたいなことを、言ってるように思えてくるんですけど。

とりあえず「ちっちゃくていいから、No.1を取れる市場を探す」ってことを思ってんのかな。

もしくは自分で新しいルールを作って、無理やりそのルールだとNo.1になれるようなのを作ってんのかな。

ナレーターやまだひさし

それの方が得意だっていうことに気付いたんでしょうね。

工場長西村豪庸

レッドオーシャンでガシガシ戦って1位になるのが得意な人は、それの方が実入りも大きいと思うからいいんですよ。

ナレーターやまだひさし

それが得意な人もいるでしょうし、向き不向きを自分の中でも自覚してるってことかもしれませんね。

工場長西村豪庸

でもレッドオーシャンで戦っていくって、大企業の資本力なめんなよって感じなんですよ。

ビジネスって基本的に、無差別級ですからね。

ナレーターやまだひさし

いきなりとんでもない巨人の相手をしなくちゃいけないときに、本当に対峙できるのか? っていう。

工場長西村豪庸

それがレッドオーシャンですからね。

ナレーターやまだひさし

やるからには無差別級の中だから、それを知らなかったって後から言えないし。

西村さんは、ビジネスとしてそこでの対決を諦めたってことではなくて、そこでの対決が目的というか目標ではないっていうことですよね?

工場長西村豪庸

そうですね。
だってそれしんどいじゃないですか。

ナレーターやまだひさし

どうしてもそれがしたいことだったら別ですけどね。

ブルーオーシャンにはならないブルーポンド(青い池)

工場長西村豪庸

ちょっと前に、Amazonを辞めて中目黒でカセットテープの専門店をやって儲かってる人の記事を見たんですけど、あれはニッチですよね。

ナレーターやまだひさし

そうですね。

工場長西村豪庸

そこに大資本が乗り込んで来るかと言ったら来ないし、ブルーオーシャンではないと思うんですよ。

ナレーターやまだひさし

勝手にブルーになっちゃったんですね 笑

工場長西村豪庸

水たまりだから、クジラがいないし。

ナレーターやまだひさし

でもその中には、もしかしたらカエルも卵を産むかもしれないですよね。

工場長西村豪庸

そのくらいはあるんですよ。
ブルーポンドぐらいの池にはなる。

ナレーターやまだひさし

規模感の問題であって、そこでいくらでも幸せを享受できる現実はありえますからね。

着眼点を考えれば、ビジネスってなんでもかんでも1番になるために、巨人を倒さなきゃいけないっていう論理ではないんですね。

工場長西村豪庸

僕らは一般的に、恋愛市場とかで言ったら、ニッチをずっと戦ってるはずなんですよ。

芸能人の方はたぶんレッドオーシャンを戦ってるんですよ。

ナレーターやまだひさし

そうだね。
確かに競争だもんね。

工場長西村豪庸

世界70億とか、日本1億数千万人の中の1番可愛い、かっこいい、面白いっていう。

でも僕らはニッチ市場、要するに半径1〜2kmで戦えばいいんですよ。

ナレーターやまだひさし

そこでちょっとモノマネが上手いとか 笑

工場長西村豪庸

そこで面白いとか、そこでかっこいいとか、学校で1番とか、クラスで1番とか。

でも芸能人になってテレビとかYouTubeとか、日本全国で戦っていくためには、あれはレッドオーシャンで戦ってるじゃないですか。

だからってブルーオーシャンを見つけようと思って、芸能人のいない国に行こうとかは絶対に無いんで。

ナレーターやまだひさし

それでなったとしても、誰も見てくれない 笑

工場長西村豪庸

だから極端な話、自分の大好きな人が好きな自分でいればいい話なんですよ。

ブルーオーシャンにみんなが手を出せない理由

ナレーターやまだひさし

ニッチとは言ってはいるが、いつまでもニッチかどうか分かんないですよ。

やがてバズり始めてくると、結構大きな水たまりが池になり、もしかしたらダムになるくらいのこともありえますからね。

工場長西村豪庸

そのときに大企業に買ってもらうっていう選択肢もあるし。

逆に意地でも買われたくないって言うんであれば、5倍、10倍、20倍、30倍っていう差を付けておかないと。

そこに大企業が投資して、新たにもう1個作ろうって思ったとき、2倍くらいだと大企業が勝っちゃうので。

ナレーターやまだひさし

それこそレッドオーシャンのやり方ですよね。
それをやられたら、もうイチコロだから。

でもそうじゃない準備をしておきながら、数を増やして組織にしておけば、レッドオーシャンといえそう簡単には手を出せないですよね。

工場長西村豪庸

結局、参入障壁なんですよ。

もしブルーオーシャンがあったとしたら、とんでもない参入障壁があるはずなんです。

ただ一方で、それを乗り越えた瞬間に超ユートピアなはずなんですよ。
参入障壁が高くて誰も入って来ないから、ルンルンですよ。

ナレーターやまだひさし

例えば「火星は俺のものだ」って世界的に認められる、何かの権利が本当に実現すれば…

工場長西村豪庸

火星に行ければ

「こっから僕の土地!」

ですよ。

ナレーターやまだひさし

言えたとしたらそうですね。

地球でも今は個人では勝手に線引が出来ないけど、もしもそれが可能になったとしたらそれはすごいことですね。

工場長西村豪庸

そうなんですよ。

ナレーターやまだひさし

水たまりからで言うと夢があるな。
だって琵琶湖レベルになっちゃうと、土地よりも湖がでかくなってたりするわけですよ。

あそこに住んでる人たちみんな、あれを海だと思ってますからね。

工場長西村豪庸

そうですね 笑
波も立ちますしね。

ナレーターやまだひさし

いきなりブルーオーシャンを探すよりは「水たまりだったようなものを、オーシャン化しよう」っていうくらいのビジネスって、夢があっていいですね。

ニッチ市場で戦えるようになった要因は?

工場長西村豪庸

10億100億くらいまでは、ブルーオーシャンというか、ニッチ市場で十分戦えますよ。

1000億、数千億やろうと思ったら、レッドオーシャンで1番を取るしかないですけどね。

前も言いましたけど、飲食って20何兆円とかの中でも、1位ってたかだか数千億円しかないです。

だけど広告って、6兆円って言われる内の2兆円は電通、1兆円は博報堂みたいな世界ですから。

だからその分、参入障壁は高いんでしょうね。

ナレーターやまだひさし

だからこそみんな入りたいかもしれないけど、それなりの準備をしてないと無理ですよっていう。

工場長西村豪庸

テレビ局だって、リモコンは12チャンネルあるけど、実際は12局もないですよね。

ナレーターやまだひさし

確かに。

工場長西村豪庸

そんだけ高いわけだから、入っちゃえばゆとりはあるんですよ。

ナレーターやまだひさし

こういう企業ってのは、そういうふうにして成り立ってたんですね。

今後の展開でいうと、ニッチの方に向かっていくってことですかね?

工場長西村豪庸

どんどんニッチで成立するようになってるのは、スマホが発達して個人個人がメディアになったりだとか。

シェアとかが広がってるのも、今までだったらニッチなものを投資してたら割にあわないよっていうのが、スマホの発達とかインターネットの発達で、割に合うようになったってことですよね。

ナレーターやまだひさし

ちゃんとそれで収益も出るし人も雇えるし、規模感がどんどんそうなってきたってことですね。

工場長西村豪庸

昔は、自分ちの昼間だけ空いてる駐車場を貸そうと思ったら、チラシを撒かなきゃいけないとかが、今は全部スマホとアプリで完結するから。

その間だけちょっと使ってくれれば、お金になるっていうのが成立するようになっただけ。

ナレーターやまだひさし

時代はニッチ市場なんですね。

工場長西村豪庸

昔は会社を1個作るのに、いちいち大きい投資が必要だったじゃないですか。

レンタルオフィスがあるからとかなんでもそうですけど、今はどんどんコストが低くなってる。

ナレーターやまだひさし

だから今は、オーシャンを探す理由なんかは無いかもしれませんね。

むしろ小さく見つけて、それをオーシャン化してあげられれば勝ちだってことだから。

工場長西村豪庸

昔っから言われてる「ちっちゃく産んで大きく育てる」じゃないですけど、それができるに越したことはないですよね。

もちろん、レッドオーシャンで戦っていけるんだったらそれでもいいけど。

ナレーターやまだひさし

でも現実的には、そんな人は少ないでしょうからね。

西村工場長がニッチ市場を選んだ理由

工場長西村豪庸

僕はそもそも学生のときから、エリートコースを歩んで1番いい高校に行って、1番いい大学に行って、1番いい企業に就職して出世してっていうレッドオーシャンで戦えないから、当時は少人数だった起業っていうニッチ市場で

「俺は社長だ!」

って言って戦って来たんですよ。

ナレーターやまだひさし

昔からやってきてますからね。

工場長西村豪庸

最近、起業家が多くなってきたから、投資家だって言い始めてるんですけど。

ナレーターやまだひさし

そして今やもう、社長つくってますからね 笑

工場長西村豪庸

今度は投資家も増えてきたから、工場長だ! って 笑

ナレーターやまだひさし

出世したのか落ちてきたのか、よく分かんなくなって。

やがて最後にヒラになるんじゃないかっていう 笑

工場長西村豪庸

いいのそれで!笑
俺はニッチ市場で生きて行くの!

ナレーターやまだひさし

これ、もしかしたら発見かもしれないです。

ニッチ市場に向かってチャンスを探していった方が、まず身の丈でトライできるし。

準備やお金だってそんなにない中でもやれるし、怪我をしたとしてもそこまでの大怪我じゃなく済む。

工場長西村豪庸

もう1回やれますしね。

ナレーターやまだひさし

チャレンジっていう点では、いい時代がきてるはずですよね。

なのでみなさん、どんどんチャレンジしたいことが見つかったら、ぜひエンジェル投資を申し出てください。

西村さんが、いくらでも出しますから!笑

工場長西村豪庸

ナレーターやまだひさし

お待ちしております!

「西村豪庸の『社長工場』」
「毎週1000万投資」と題しまして、情熱を持った起業家へエンジェル投資も行なっております。

エンジェル投資の詳細は第7回第8回の放送をお聞きください。

また、番組への質問・ご意見は下記のお問い合わせフォームからお問い合わせください。

西村さん本日もありがとうございました。

工場長西村豪庸

ありがとうございました。

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